令和1年(行ケ)10120【油冷式スクリュ圧縮機】<鶴岡>
引用文献に言及無いが、出願日に当業者が認識できた一般的課題が引用発明にも適用されるとして、動機づけを認めた⇒進歩性×
判決では 「本件発明の課題」は検討されていない。周知の課題は本件発明の課題でもあるから?
(判旨抜粋)
…当業者であれば,逆スラスト力(逆スラスト荷重状態)の発生という課題は…スクリュ圧縮機一般に生じることを認識することができるものと認められ,甲1発明…にも生じることを認識することができる…。このように,甲1発明についても,…そのような課題を解決するために,逆スラスト荷重解消のために非加圧の経路を設けるという動機付けも生じる…。そうすると,逆スラスト力(逆スラスト荷重状態)が発生するという技術的課題やその課題の解消について甲1に直接の言及がないとしても,そのような課題を解決するために甲1発明に非加圧の経路を設けるという動機付けが生じる…。
※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
本件に関するお問い合わせ先:h_takaishi☆nakapat.gr.jp(☆を@に読み換えてください。)