東京地判R3.8.31・平成30年(ワ)1130【印刷された再帰反射シート】<田中>

特許権者が訴訟前の交渉中に提案した実施料率(5%)が一要素として勘案され、事後的に定められる実施料率はその2倍にあたる10%と判断された

考察~二酸化炭素含有粘性組成物事件大合議判決後の損害論の傾向

(判旨抜粋)
原告は,本件訴訟の提起前に,被告らを含む3Mグループに対し,本件特許のライセンス料率5%を提案していたこと…,他方で,米国3Mは,過去に第三者に提起した特許権侵害訴訟において,再帰反射シートに関する特許の実施料率は9%であると主張していたこと…,米国3Mらは,過去に第三者に提起した訴訟において,ロイヤルティ料率20%での合意をしたこと…,…被告3Mジャパンらは,原告に提起した特許権侵害訴訟において,実施料率を10%と主張していること等が認められる。…
本件特許権を侵害した被告らに事後的に定められるべき,本件での実施に対し受けるべき料率は,10%を下らない…。

https://www.nakapat.gr.jp/ja/legal_updates_jp/%e3%80%90%e7%89%b9%e8%a8%b1%e2%98%85%e3%80%91%e7%89%b9%e8%a8%b1%e6%a8%a9%e4%be%b5%e5%ae%b3%e5%b7%ae%e6%ad%a2%e7%ad%89%e8%ab%8b%e6%b1%82%e4%ba%8b%e4%bb%b6%ef%bc%88%e7%89%b9%e8%a8%b1%e6%a8%a9%e8%80%85/

 

※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
本件に関するお問い合わせ先:h_takaishi☆nakapat.gr.jp(☆を@に読み換えてください。)