令和4年(行ケ)10111【車両ドアのベルトラインモール】<本多>
段差部が「ほぼ水平に」延びることの技術的意義について、本件明細書に記載無し。
段差部が「ほぼ水平に」に延びても「やや下方」に延びても、本件発明の作用効果に影響なし。
⇒設計的事項に過ぎない。進歩性×
※技術的意義が本件明細書に記載されていない発明特定事項であり、本件発明の作用効果に影響なし。
⇒設計事項に過ぎず進歩性×
パラメータ発明でも同じ
令和3年(行ケ)10096
令和3年(行ケ)10135
平成22年(行ケ)10296
平成18年(行ケ)10132
平成17年(行ケ)10665
平成17年(行ケ)10754
平成17年(行ケ)10189
(判旨抜粋)
本件明細書には、段差部が縦フランジ部の下部から内側方向に「ほぼ水平に」延びることの技術的意義についての記載はない。…段差部が「ほぼ水平に」に延びても「やや下方」に延びても、本件発明の作用効果に何ら影響するものではない。そうすると、段差部が「ほぼ水平に」延びるものとすることについて何らかの技術的意義があるとは認められない。そして、甲1発明1においても、段差部が縦フランジ部の下部から昇降窓ガラス側方向(内側方向)に「やや下方に」延びることに何らかの技術的意義があるとは認められず、甲1発明1において「やや下方に」延びる段差部を「ほぼ水平に」延びるように構成することは、当業者が適宜なし得る設計的事項にすぎないというべきである。
https://www.ip.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/217/092217_hanrei.pdf
※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
本件に関するお問い合わせ先:h_takaishi☆nakapat.gr.jp(☆を@に読み換えてください。)