令和2年(行ケ)10011【カテーテル組立体】<大鷹>

 

*機能的クレームの進歩性

 

引用例が機能を有すると看取できない

⇒相違点

 

引用文献…図26から,スリット462が流体の「流入及び流出を可能とするように開口可能」であることを直ちに看取できない。うかがわせる記載もない。

 

 

(判旨抜粋)

 

【請求項1】…第2弁部材は…近位方向及び遠位方向の両方向に流れることが可能となるように開口可能…を特徴とするカテーテル組立体。

 

本引用文献1…には,スリット462が流体の「流入及び流出を可能とするように開口可能」であることについての記載はない。また,図26記載のスリット462の形状に照らすと,図26から,スリット462が流体の「流入及び流出を可能とするように開口可能」であることを直ちに看取することはできない。さらに,引用文献1の記載全体(図面を含む。)をみても,スリット462が流体の「流入及び流出を可能とするように開口可能」な構成であることをうかがわせる記載はない。

 

 

https://www.ip.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/032/090032_hanrei.pdf

 

※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
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