令和4年(行ケ)10081【ゴルフクラブ用シャフト】<本多>
トルク
バイアス層の重量比
スレート層の重量比
細径側バイアス層の重量比
の上限及び下限(計8個)をバラバラに検討して、「出願日当時の当業者が本件課題を解決できると認識でき…ない」とした。
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(判旨抜粋)
本件各発明の課題は、「ねじり剛性が高い繊維強化樹脂製のゴルフクラブ用シャフト(ロートルクの繊維強化樹脂製のゴルフクラブ用シャフト)であって、スイングの安定性が高く、プレーヤーのスイングスピードや力量に左右されることなく飛距離の安定性と方向安定性の双方に優れたものを提供すること」(以下「本件課題」という。)であると認めるのが相当である。…
シャフトのトルクを4.0°以下とするとの点については、本件出願日当時の当業者がその当時の技術常識に照らし本件課題を解決できると認識できる範囲のものであるということはできない。…
シャフトのトルクを1.6°以上とするとの点については、本件出願日当時の当業者がその当時の技術常識に照らし本件課題を解決できると認識できる範囲のものであるということはできない。…
バイアス層の合計重量をバイアス層の合計重量とストレート層の合計重量の和の50%以上とするとの点については、本件出願日当時の当業者がその当時の技術常識に照らし本件課題を解決できると認識できる範囲のものであるということはできない。…
ストレート層の合計重量をバイアス層の合計重量とストレート層の合計重量の和の20%以上とするとの点については、本件明細書の発明の詳細な説明の記載により本件出願日当時の当業者が本件課題を解決できると認識できる範囲のものであるということはできない。…
細径側バイアス層の重量を太径側バイアス層の重量の180%以下とするとの点については、本件明細書の発明の詳細な説明の記載により本件出願日当時の当業者が本件課題を解決できると認識できる範囲のものであるということはできない。…
細径側バイアス層の重量を太径側バイアス層の重量の100%以上とするとの点については、本件明細書の発明の詳細な説明の記載により本件出願日当時の当業者が本件課題を解決できると認識できる範囲のものであるということはできない。…
細径側バイアス層の重量をバイアス層の合計重量の12%以下とするとの点については、本件明細書の発明の詳細な説明の記載により本件出願日当時の当業者が本件課題を解決できると認識できる範囲のものであるということはできない。…
細径側バイアス層の重量をバイアス層の合計重量の5%以上とするとの点については、本件明細書の発明の詳細な説明の記載により本件出願日当時の当業者が本件課題を解決できると認識できる範囲のものであるということはできない。
https://www.ip.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/205/092205_hanrei.pdf
※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
本件に関するお問い合わせ先:h_takaishi☆nakapat.gr.jp(☆を@に読み換えてください。)