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中間判決・令和6年(ネ)10034【弾塑性履歴型ダンパ】<本多>

2026年01月16日

中間判決・令和6年(ネ)10034【弾塑性履歴型ダンパ】<本多>
原審・東京地判令和3年(ワ)15964を変更し、被告製品の一部について特許権侵害を認めた。

構成要件Gは、「前記剪断部は、入力により荷重を受けたときに、変形してエネルギー吸収を行うこと」と規定されている。原審は「入力」を橋軸方向等の特定方向の水平力に限定するように解して非充足と判示したが、知財高裁はこれを否定した。
本件訂正後の特許請求の範囲及び本件訂正明細書の記載によると、本件訂正発明1は…「板状の一対の剪断部」を「互いの向きを異ならせて設け」た構成としたものであり(【0007】)、「剪断部」に対する「入力」の方向については何ら限定していない。そうすると、構成要件Gにいう「入力」は、「剪断部」に対して外部から与えられる荷重であれば足り、特定の方向に限定されるものではないと解するのが相当である。
そして、前提事実によると、被告ダンパが備える各ウェブ部は、「入力により荷重を受けたときに、変形してエネルギー吸収を行う」ものであると認められるから、被告ダンパは構成要件Gを充足する。

構成要件D「一対のプレート」
被告Σ形ダンパ1~4は、平行板部及びウェブ部の一端が垂直板部に溶接されており、垂直板部は、耐力パネルを構成する柱にボルトで固定されている。他方、平行板部及びウェブ部の他端は、耐力パネルを構成する鋼管(被告Σ形ダンパ1~3)又は溝形鋼(被告Σ形ダンパ4)に直接溶接されていることが認められる。垂直板部と鋼管又は溝形鋼が、二個で一組となる金属を薄く平たくしたものということはできないから、被告Σ形ダンパ1~4は、「一対のプレート」を備えていると認められない。
被告Σ形ダンパ5を構成するウェブ部及び平行板部は、2枚の接続プレートに挟まれた形で配置され、ウェブ部及び平行板部の両端はそれぞれ接続プレートに直接溶接されているところ、2枚の接続プレートは、同じ形状の長方形の金属板であって、ウェブ部及び平行板部を挟む形で左右両側に配置されているから、これらが「一 対のプレート」に該当すると認められる。
被告Σ形ダンパ6が用いられた耐力パネルにおいて、被告Σ形ダンパ6を構成するウェブ部及び平行板部は2枚の補剛材に挟まれた形で配置され、ウェブ部及び平行板部の両端はそれぞれ補剛材に直接溶接されていることが認められる。上記2枚 の補剛材は、同じ形状の長方形の金属板であって、ウェブ部及び平行板部を挟む形で左右両側に配置されているから、これらが「一対のプレート」に該当する。

https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-94603.pdf

 

 

※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
本件に関するお問い合わせ先:h_takaishi☆nakapat.gr.jp(☆を@に読み換えてください。)

 
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