【特許★】「豆乳発酵飲料」事件-出願日後に製造された物の追試により、進歩性が否定された事例
平成30年(行ケ)第10076号、平成31年3月13日判決言渡(高部裁判長) ◆判決本文 【本稿の概要】 本判決は、①原告(特許権者)が特許無効審判時と異なる一致点・相違点を主張した点については、「特許無効 […]
知財高判平成29年(行ケ)第10117号、平成30年11月6日判決言渡(鶴岡裁判長) ◆判決本文 【本稿の概要】 本判決は、「刊行物に記載された発明」(特許法29条1項3号)といえるためには, […]
【特許★】知財高判平成25年(行ケ)第10250号、平成27年4月28日判決言渡
無効審決(維持)に対する審決取消記載不備・サポート要件 ◆プレゼン資料 執筆:服部 博信(弁理士)
【特許★】「回転数適応型の動吸振器を備えた力伝達装置」事件-クレーム中に課題を解決できない構成も含まれているとして、サポート要件が否定された事例
知財高判平成29年(行ケ)第10200号、平成31年2月18日判決言渡(鶴岡裁判長) ◆判決本文 【判決要旨(サポート要件)】 本件明細書の発明の詳細な説明には,…同じ設計の動吸振器であれば, […]
(今回紹介する改正による変更点の概要) 改正前 改正後 時効の「中断」 時効の「更新」に変更 ※名称の変更であって、実質的な内容の変更はありません。 時効の「停止」 時効の「完成猶予」に変更 ※名称の変更であって、実質的 […]
大阪地判平成30年12月18日、平成28年(ワ)第6494号<谷裁判長> ⇒(控訴審)知財高判平成31年(ネ)第10009号<大鷹裁判長>同旨 ◆判決本文 【事案の概要】 被告製品は,プラスチッ […]
【特許★】機能的に表現されたリーチスルークレームの充足論、進歩性、サポート要件。(「PCSK9に対する抗原結合たんぱく質」事件)
東京地判平成31年1月17日、平成29年(ワ)第16468号<柴田裁判長> *(知財高判平成30年12月27日、平成29年(行ケ)第10226号<大鷹裁判長>も同旨) ◆判決本文 (特許請求の […]
【特許★★】 明細書中の明確性要件違反の原因とされた記載を削除する訂正により、明確性要件違反が解消することを認めた裁判例。(「眼科用清涼組成物」事件(二次判決))
平成30年9月6日、平成29年(行ケ)第10210号 <鶴岡裁判長> <一次判決は、平成28年(行ケ)第10005号、平成29年1月18日判決言渡(設樂裁判長)> ◆判決本文 (判決要旨) 一次判決におい […]
【特許★★★】補正で追加された構成要件について均等侵害が認められた事例。(「骨切術用開大器」事件)
東京地判平成30年12月21日、平成29年(ワ)第18184号<佐藤裁判長> ◆判決本文 (判決要旨) 1.特許請求の範囲 【請求項1】 変形性膝関節症患者の変形した大腿骨または脛骨に形成された切込みに挿入され,該切込み […]
知財高判平成30年4月4日、平成29年(ネ)第10090号 <高部裁判長> ◆判決本文 (判決要旨) 本判決は、発明の名称を「医薬」と題する発明について、「先使用権を有するといえるためには,サンプル薬に具現された技術的思 […]
【特許★★】従属項が進歩性×であったが、引用例の必須成分を任意成分とすることは容易想到でないとして、独立項が進歩性〇と判断された事例。(「はんだ合金」事件)
知財高判平成30年2月14日、平成29年(行ケ)第10121号 <森裁判長> ◆判決本文 (判決要旨) 【請求項1】 実質的に,スズ,銀,銅,ビスマス,アンチモンおよびコバルトからなるはんだ合金であって,前記はんだ合 […]
カナダにおける新商標法の施行日が2019年6月17日に決定しました。 従前からの変更は多岐にわたりますが、大きな変更点は以下のとおりです。 施行後は使用宣誓書の提出が不要となります。当該変更は、施行日現在係 […]
知財高判平成30年5月22日、平成29年(行ケ)第10146号<鶴岡裁判長> ◆判決本文 (判決要旨) …引用発明の凸部の頂部に引用例2記載技術の凸部に設けた突起状の固定部を適用した場合…。 …本願発明においては,「接 […]
【特許★】サポート要件と進歩性とで、「課題」を別異に解することを示唆した裁判例。(「米糖化物並びに米油及び/又はイノシトールを含有する食品(ライスミルク)」事件)
知財高判平成30年5月24日、平成29年(行ケ)第10129号 ◆判決本文 (判決要旨) 特許請求の範囲の記載がサポート要件に適合するか否かは,特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを対比し,特許請求 […]
【特許★】「ほぼ同じ高さ」というクレーム文言の解釈が問題となり、第一審は充足と判断したのに対し、控訴審は異なる文言解釈を採用し、非充足と判断した事例。(「改修引戸装置」事件)
知財高判平成30年5月24日、平成29年(ネ)第10033号 ◆判決本文 (判決要旨) …構成要件Eの「ほぼ同じ高さ」とは,「取付け補助部材」の高さ寸法を既設下枠の寸法,形状に合わせたものとす […]
知財高判平成29年9月21日、平成28年(行ケ)第10236号 ◆判決本文 (判決要旨) 精米機により,亜糊粉細胞層を米粒表面に露出させ,米粒の50%以上において胚盤又は表面を削り取られた胚芽を残し,白度37前後に仕上が […]
知財高判平成29年8月22日、平成29年(行ケ)第10006号、第10015号 ◆判決本文 (判決要旨) 【請求項1】…外挿線Aと…外挿線Bとの交点の温度が170℃以上であり,…ランフラットタイヤ。 …外挿線Aと外挿 […]
【改正民法(第2回)★★★】消滅時効の時効期間(不法行為等)
(消滅時効に関する改正事項) 前回に引き続き、今回の民法改正における重要な改正点の1つである、消滅時効に関する改正事項、具体的には、①不法行為による損害賠償請求権の消滅時効及び②人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権 […]
知財高判平成30年1月15日、平成28年(行ケ)第10278号・特許取消決定取消請求事件 ◆判決本文 (判決要旨) <サポート要件> …本件明細書には,ピタバスタチンカルシウムは高コレステロール血症の患者の処置に用いられ […]
(消滅時効の起算点と時効期間―総論―) 今回の民法改正では、消滅時効に関して数多くの変更がなされるが、今回取り扱う消滅時効の起算点及び時効期間は、その中でも重要な変更のうちの1つといえよう。すなわち、今回の民法改正によっ […]
【特許★】特許発明の「作用効果」に注目して、対象製品が特許発明の技術的範囲に含まれないと判断した事例(ただし傍論)
平成29年4月27日(平成27年(ワ)第11434号)(東京地裁第47部,沖中裁判長) ◆判決本文 (判決の概要) … 被告製品のピンの形状は,…ピンの前方部がピンの後方小径部の側面よりも第2壁面側に寄っているとは認めら […]
【特許★★】発明の課題が解決されるか否かの判断基準の1つを数値で特定し、明細書の開示等から当業者が当該課題を解決できると認識できないとして、サポート要件違反とした事例
平成29年4月17日(平成27年(ネ)第10114号)(知財高裁第3部,鶴岡裁判長) ◆判決本文 (判決の概要) 請求項1の記載が,本件明細書の発明の詳細な説明の記載又は出願時の技術常識により,当業者が発明の課題を解決で […]
【特許★】特許請求の範囲に記載された発明が、官能試験による実施例・比較例との関係で、サポート要件を満たさないと判断された事例
平成29年6月8日(平成28年(行ケ)第10147号)(知財高裁第2部,森裁判長) ◆判決本文 (判決の概要) (イ) 一般に,飲食品の風味には,甘味,酸味以外に,塩味,苦味,うま味,辛味,渋味,こく,香り等,様々な要素 […]
【特許★★】「平均分子量」というクレーム文言が,「重量平均分子量」か「粘度平均分子量」か不明であるとして,明確性要件違反とされた事例。
平成29年1月18日(平成28年(行ケ)第10005号)(知財高裁第1部,設樂裁判長) ◆判決本文 (判決要旨) 「…平均分子量が0.5万~4万のコンドロイチン硫酸…を…含有する…眼科用清涼組成物」というクレーム文言につ […]
【特許★★★】化学物質(マキサカルシトール)の製造方法に係る特許発明について、均等侵害を認めた知財高裁大合議判決を維持した最高裁判決
平成29年3月24日(平成28年(受)第1242号)(最高裁判所、第二小法廷) ◆判決本文 (判決要旨) 「ビタミンDおよびステロイド誘導体の合成用中間体およびその製造方法」に係る特許発明について、特許発明は出発物質及び […]
【特許★】「パック用シート」の特許発明について、均等論による侵害を認めた事例
平成28年1月21日(平成26年(ワ)第5210号)(大阪地裁第26民事部、髙松裁判長) ◆判決本文 (判決要旨) 本判決は、「鼻翼の付け根から鼻尖を経て,もう片方の鼻翼付け根部分に,さらに眼の付け根に至り,もう片側の眼 […]
【特許★★】延長登録された特許権の効力の及ぶ範囲(特許法68条の2)
平成28年3月30日(平成27年(ワ)第12414号)(東京地裁民事第29部、嶋末裁判長) ◆判決本文 (判決要旨) 本判決は、存続期間が延長された特許権の効力について,知財高判大合議平成25年(行ケ)第10195号と同 […]
平成28年3月30日(平成27年(行ケ)第10094号)(知財高裁第4部、髙部裁判長) ◆判決本文 (判決要旨) 「…進行方向前方側の端部から前記後方側の位置までの区間が自由な状態であり…端部寄りの部分が自重で垂れ下がる […]
【特許★★★】化学物質の製造方法に係る特許発明について、均等論による侵害を認めた第一審判決を維持した事例
平成28年3月25日(平成27年(ネ)第10014号)(知財高裁大合議、設樂裁判長) (判決要旨) 「ビタミンDおよびステロイド誘導体の合成用中間体およびその製造方法」に係る特許発明について、特許発明は出発物質及び中間体 […]
【特許(審決)】プロダクト・バイ・プロセス・クレーム(PBPクレーム)から製造方法への訂正を認めた訂正審決
平成28年3月15日(訂正2016-390005)(審判官:丹治彰(審判長)、黒瀬雅一、藤本義仁、吉村尚、千葉成就) (審決要旨) 請求項1を、「基材と、発泡シリコーンゴムからなる弾性層と、表層とをこの順に有し、該発泡シ […]
【特許★】原被告間の共同出願契約の下、権利維持保全義務を負う被告が、出願審査請求をしなかったことにつき義務違反が認められ、原告の債務不履行に基づく損害賠償請求の原因に理由があるとされた事例(中間判決)
平成28年2月19日(平成25年(ワ)第19912号)(東京地裁29部、嶋末裁判長) (判決要旨) 1.債務不履行の成否について ①原告と被告は、「被告は,本件各発明の特許出願の手続,登録までの諸手続及び登録された場合の […]
平成28年2月9日(平成27年(ネ)第10109号)(知財高裁1部、設楽裁判長) (判決要旨) 一審被告のプレスリリースは、本件製品(白色LED)の製造会社であるX社に対する特許権侵害訴訟を提起した後に掲載されたものであ […]
平成28年2月17日(平成26年(行ケ)第10272号)(知財高裁2部、清水裁判長) (判決要旨) 「引用発明として,複数の選択肢を例示したものを認定した場合,そのうちの1つの選択肢が補正発明と一致するからといって,他の […]
【特許★】本件発明と引用発明との相違点について、設計事項であるとは言えず、動機付けもなく、逆に阻害要因がある等として、進歩性が認められた事例(無効審判請求不成立審決→維持)
平成28年2月17日(平成27年(行ケ)第10120号)(知財高裁4部、髙部裁判長) (判決要旨) 本件発明(モータ駆動双方向弁)と引用発明との相違点1について、両者は「静止部分でのシール構造を得る」という技術思想を有す […]
Lexmark Intern., Inc. v. Impression Products, Inc., App. No. 2014-1617, _ F.3d _ (Fed. Cir. February 12, 2016) […]
平成28年1月28日(平成27年(行ケ)第10058号)(知財高裁3部、大鷹裁判長) (判決要旨) 原告は、被告Y及び被告会社が保有する本件商標に対し、引用商標1ないし3との関係で商標法4条1項11号に該当するなどとして […]
平成28年1月28日(平成26年(ワ)第25013号)(東京地裁46部、長谷川裁判長) (判決要旨) 本件発明(メニエール病治療薬。特許第4778108号の請求項1)における「成人1日あたり0.15~0.75g/kg体重 […]
【商標★★】(拒絶審決⇒取消)結合商標である本願商標において周知性を有さない文字部分を要部として抽出したが、取引の実情等を総合考慮し、商標法4条1項11号に基づく拒絶審決を取り消した事例
平成28年1月28日(平成27年(行ケ)第10171号)(知財高裁3部、大鷹裁判長) (判決要旨) 原告は、本願商標について,第16類「ティッシュペーパー、トイレットペーパー、その他紙類」を指定商品として商標登録出願をし […]
【特許★★】(無効不成立審決⇒維持)容易想到性の判断において、「効果」を踏まえて本件発明の「技術思想」を認定し、引用発明の構成及び効果から容易想到でないと判断した事例
平成28年2月3日(平成27年(行ケ)第10035号)(知財高裁4部、高部裁判長) (判決要旨) 本件発明は「破袋機とその駆動方法」に係る発明であり、引用発明との相違点は、固定側刃物の位置が、本件発明は「可動側刃物に水平 […]
【商標★】商標法4条1項各号該当性の判断基準時は,設定登録時ではなく登録査定時であると判示した事例(無効審決→維持)
平成28年1月13日(平成27年(行ケ)第10096号)(知財高裁2部、清水裁判長) (判決要旨) 本件は、本件商標に対する無効審判請求の無効成立部分に対する取消訴訟である。原告(商標権者)は、被告が無効審判請求(商標法 […]
【特許★】公然実施を認定して、新規性を否定した事例(無効審決⇒維持)
平成28年1月14日(平成27年(行ケ)第10069号)(知財高裁1部、設樂裁判長) (判決要旨) 特許権者自身の製品が出願前に一般に販売されており、購入者は、所有権を取得し、自由に内部を観察できたことから、「公然実施」 […]
【商標★★】 引用商標の周知性を否定し、本件商標に対する商標法4条1項10号に基づく無効審決を取り消した事例(無効審決⇒取消し)
平成27年12月24日(平成27年(行ケ)第10083号)(知財高裁2部、清水裁判長) (判決要旨) 被告による本件商標の登録無効審判請求に対し,審決は,引用商標(「エマックス」,「Eemax」及びこれらの各文字を同時に […]
【特許★】拒絶審決と異なり、実施可能要件・サポート要件を認めた事例(進歩性欠如を理由に、拒絶審決は維持された。)
平成27年11月24日(平成27年(行ケ)第10017号)(知財高裁2部、清水裁判長) (判決要旨) 拒絶審決は実施可能要件及びサポート要件違反と判断したが、知財高裁は各要件を認めた。(もっとも、審決の進歩性欠如の判断は […]
平成27年11月13日(平成27年(ワ)第27号)(東京地裁40部、東海林裁判長) (判決要旨) 株式会社ディーエイチシー(原告)が、台湾DHCからバッテリーテスターを輸入して、「DHC-DS」という標章を附して販売して […]