東京高判平成15年(行ケ)166<塚原>【…アトピー性皮膚炎治療用の外用剤】
*明細書に記載された実施例の虚偽につき立証成功!!
⇒発明該当性×
(判旨抜粋)
本件明細書…においては,本件臨床試験結果が記載されてはいるものの,①本件臨床試験が実際にされたこと,②本件臨床試験に使用された薬剤が,真実…外用軟膏剤及び外用クリーム剤であったこと,並びに③本件臨床試験の結果が本件明細書に正確に記載されていることを認めるに足りる証拠はないというほかなく,また,本件臨床試験以外のものについて被告が主張する諸点を検討しても,本件薬剤に治療効果があることを認めるに足りる証拠はない。そうすると,本件発明の技術内容(技術手段)によってその目的とする技術効果を挙げることができるものであることを推認することはできないのであるから,本件発明とされるものは,発明として未完成であり,特許法29条1項柱書きにいう「発明」に当たらず,特許を受けることができない…。
https://www.take-ip.com/cases/PAT-H15-Gke-166.pdf
※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
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