東京地判令和5年(ワ)70178【酢酸亜鉛水和物錠】<中島>
*乾燥工程の最後まで、数値範囲の温度内でないと非充足とされた。
(判旨抜粋)
被告医薬品の医薬品製造販売承認書には「乾燥終点における製品温度は《50℃》以下とする」と記載されており、被告医薬品に係る製造指図記録書においては、いずれも、品温41.0℃以上で乾燥終了との指示がされていることからすると、被告方法における「乾燥して造粒物を得る工程」では、品温が41℃以上になることが認められる。そうすると、「乾燥して造粒物を得る工程」とは、乾燥させる全ての工程を意味するものであるから、被告方法は、「乾燥して造粒物を得る工程」における「品温が40℃未満」という構成要件を充足するものとはいえない。
※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
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