令和5年(ワ)70563【取引管理システム】<澁谷>
(キーソフト v. サンカクキカク)
本件発明における「中間取引者」とは、商品受取者である「下流取引者」と商品発送者である「上流取引者」の中間に介在し、特定の商品について段階的な売買取引、すなわち下流取引者から対象商品の売買について発注を受け、それを踏まえて上流取引者に当該商品の売買について発注を行う者を意味する。
被告システムは「ふるさと納税制度」に係るものであるところ、ふるさと納税は経済的利益の無償の供与(寄附)であり、返礼品の提供も寄附への御礼としての無償行為であって、寄附金と対価関係を有しない。
したがって、寄附者との間に売買取引(有償取引)があるとは認められず、地方団体は「中間取引者」に該当しない。
また、被告システムの動作としても、寄附者の申込みにより地方団体と事業者にメールで通知されるものの、地方団体が発注情報を受領した上で事業者へ通知を行うことは予定されておらず、地方団体が寄附者からのメールを踏まえて事業者に発注指示を行う関係にはない。
よって、地方団体は段階的な商品取引者とはいえず、この点でも「中間取引者」には該当しない。
https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-94153.pdf
※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
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