令和4年(行ケ)10131【熱伝導性ワイヤ編物を用いた熱交換装置】<本多>
*ある構成によって奏される作用効果を記載しただけでは、減縮とならない。
=令和3年(行ケ)第10090号【噴射製品および噴射方法】<大鷹>
「…の材料として金属を選択することは当業者が通常行う材料選択である…。また、金属を用いた部材の形成において鋳造又は溶接により一体に形成することも通常行われることである」
⇒進歩性×
容易の容易は、問題とされなかった。
(判旨抜粋)
引用発明において本願発明の構成A~Cを備えるようにすることは当業者が容易に想到し得たことであるから、それに伴い引用発明において本願発明の構成D及びFを備えることもおのずと充足される…。構成Dは構成A~Cを備えることで実現される作用を特定したものであるところ、構成Cにおける「放熱又は吸熱を必要とするデバイス」が物理的な構成要素としてどのような部材を含むかは特定されていないから、引用発明の「発熱部を有するヒートパイプ4」の内部にいかなる構成要素が含まれているかは、構成Cについての本願発明と引用発明の一致点及び相違点の認定や容易想到性の判断を左右するものではなく、構成Dについての判断にも影響を与えない。…構成Fにおいて比較の基準は特定されていないから、構成Fの「生成された熱を、最短の距離で最大の放熱面に迅速に伝導する」とは、構成A~Cを備えた装置が有する機能であり何らかの基準との比較により特定される作用ではない。…
https://www.ip.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/501/092501_hanrei.pdf
※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
本件に関するお問い合わせ先:h_takaishi☆nakapat.gr.jp(☆を@に読み換えてください。)