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令和3年(行ケ)10082【電気絶縁ケーブル】<東海林>

2024年04月05日

令和3年(行ケ)10082【電気絶縁ケーブル】<東海林>

*課題は共通するが、引用発明が別の手段で課題を解決済み。
⇒更に副引例を組み合わせる動機付けなし
=H19(行ケ)10238
=H24(行ケ)10328
=H28(行ケ)10103
=H29(行ケ)10013

「引用発明…は、本願発明と共通する課題が本願発明とは異なる別の手段によって既に解決されているのであるから…両線心をテープ部材で巻き、その結果、両線心とシースとの間にテープ部材が配置される…必要はない…。」

(判旨抜粋)
本願発明は、被覆層を除去してコア電線を露出させる作業の作業性に関し、コア材の外周面に粉体が塗布された従来のケーブルには、コア材を取り出す作業の際に粉体が周囲に飛散し、作業性が低下してしまうという課題があったことから、コア電線と被覆層との間に、コア電線に巻かれた状態で配置されたテープ部材を備える構成とすることにより、テープ部材を除去することによって容易にコア電線と被覆層とを分離することができるようにして、上記課題を解決しようとする点に技術的意義を有するものである。他方で、…引用発明は、線心の取り出しを容易に行うことができるようにすることを課題の一つとする発明であり、この点で本願発明と課題を共通にするものといえるが、電源用線心及び信号用線心の外周をシースで覆うのみの形で被覆する構成とすることによって上記課題を解決しようとするものであり、本願発明とは課題を解決する手段を異にするものといえる。このように、引用発明においては、本願発明と共通する課題が本願発明とは異なる別の手段によって既に解決されているのであるから、当該課題解決手段に加えて、両線心をテープ部材で巻き、その結果、両線心とシースとの間にテープ部材が配置される構成とする必要はないというべきである。そして、引用発明に上記のような構成を加えると、線心を取り出そうとする際に、シースを除去する作業のみでは足りず、更にテープ部材を除去する作業が必要となることから、かえって作業性が損なわれ、引用発明が奏する効果を損なう結果となってしまうものといえる。加えて、甲1公報をみても、引用発明の効果を犠牲にしてまで両線心をテープ部材で巻くことに何らかの技術的意義があることを示唆するような記載は存しない。

★この論点で、

特許権者有利な裁判例が、

・平成28年(行ケ)第10103号<高部>掴線器

・平成29年(行ケ)第10013号<高部>乾麺の製造方法

・令和3年(行ケ)第10082号<東海林>電気絶縁ケーブル

・令和4年(行ケ)第10003号<菅野>海生生物の付着防止方法

 

特許権者に不利な裁判例が、

・平成22年(行ケ)第10328号<滝澤>安全シールドアセンブリ

*同様な目的のための手段を複数併用し,多重に設けることが容易想到とされた

 

・平成27年(行ケ)第10114号<高部>タイヤ

*当業者は、主引例の問題を完全に解決するために、他の解決手段も試みる

 

・平成28年(行ケ)第10039号<清水>医療用複室容器

*副引用例で引用発明の課題が解決されても、別の方法で解決しようとする動機は失われない

https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/207/091207_hanrei.pdf

 

 

※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
本件に関するお問い合わせ先:h_takaishi☆nakapat.gr.jp(☆を@に読み換えてください。)

 
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