【論稿】アバターの名称・肖像の知的財産法等による保護(愛知靖之、パテント誌2025年別冊No.31)
1.著作権法
①名称: キャラクター名と同様、アイデアに過ぎないため著作権保護は否定される。
②肖像(外見): 3Dアバター作成ソフト(VRoid Studio等)でパーツを組み合わせ、パラメータを微調整して完成させたアバターは、一般に著作物性が認められる。
パーツ単位: 個別のパーツ(目、髪型等)自体に創作性があれば、その部分の無断利用も侵害になり得る。
2.商標法・不正競争防止法
アバターが商品やサービスの「出所」を示す役割(例:VTuberのロゴ的な利用)を果たしていれば、商標権や不正競争防止法(2条1項1号・2号)による保護が可能。
3.アバターの「動き」と著作隣接権
①モーションキャプチャ利用~「中の人」の動きが相応の精度で反映されている場合、それは実演家(中の人)の「実演」とみなされ、無断録画や生配信に対して著作隣接権を行使できる。
②コントローラ操作~ゲームキャラを操作するのと同様の行為は、原則として「実演」には該当しない。
③声~アバターを通した声の演技は、そのまま実演家の権利(口演・朗詠等)として保護される。
4.肖像権・パブリシティ権の新解釈
『本人を識別・特定するものが、その人の「肖像」であるという理解に立てば……CGアバターが、「中の人」の実際の姿をまったく反映していなくても、彼女・彼の「肖像」と認めることに障害はないはずである。』
5.「偶然の一致」と侵害責任
<認識後の責任>生成時点では(学習データに含まれていない等の理由で)過失がなくても、他人の肖像と同一であることを認識(警告等)した後の継続利用は、肖像権・パブリシティ権侵害を構成する?
https://www.jstage.jst.go.jp/article/patentsp/78/31/78_217/_pdf/-char/ja
※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
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