<知財実務オンライン>「傘理論も復活した!しかし、除くクレームはそんなに自由でいいのか?~補正実務の水平的垂直的俯瞰~」(柴田和雄)
現在の日本の実務では、先行技術による拒絶理由(新規性や進歩性違反など)を簡単に回避するための事実上の“常套手段”として多用されている。
審査官・審判官としての知見から、「本当にこんなに自由でいいのか?」と疑問を呈した。
「傘理論(Umbrella Theory)」の復活と発明の変質リスク
「元の請求項が上位概念として包括的(広い傘のよう)であれば、その一部を事後的にくり抜いて除外しても新たな技術的事項の追加にはならない」とする、いわゆる「傘理論」的な考え方が、近年の実務や知財論争において再び復活(注目)しつつある。
当初記載のない事項を事後的に自由に除外できる日本の緩やかな運用は、結果として補正の前後で「発明が実質的に変質してしまう」リスク(傘理論的懸念)をはらんでいる。
除くクレームで進歩性が認められた裁判例、認められなかった裁判例について、独自の視点から解説している。
※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
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