令和6年(ネ)10074【電子タバコ用充填物】<増田>
「切込み」(構成要件B)の意義について、各種辞書の記載を検討すると、「切り込む」、「切り目を入れる」、「切る」という能動的な行為が想定され、さらに、それが刃物によることを明示する例が複数存在する。
したがって、「切込み」とは、刃物を用いて人為的・能動的に「切り目」ないし「切れ目」が形成された構造ないし状態を意味する。
本件明細書において、切込みの形成手段としてカッター刃、カミソリの刃、ロータリーカッター等が例示されているのみであり、刃物以外による形成手段についての記載も示唆もない。
⇒被告製品について検討すると、たばこスティック(ロッド)の長手方向に沿ってたばこ基体の表面に略平行に3本形成された筋状部分は、捲縮加工工程における捲縮条件を制御することにより形成されたものであり、刃物によって形成されたものではない。
⇒非充足(原審・東京地判令和5年(ワ)70407と同じ理由)
※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
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