知財高判令和7年(行ケ)10043【光拡散層形成用塗料】<中平裁判長>
知財高判令和7年(行ケ)10043【光拡散層形成用塗料】<中平裁判長>
*拒絶審決取消
各甲号証は、活性エネルギー線硬化性樹脂を熱可塑性樹脂・熱硬化性樹脂と並列的な選択肢として記載するに止まり、特に活性エネルギー線硬化性樹脂を積極的・優先的に選択すべき事情までは知られていない。
⇒いわゆる選択発明における判断手法が妥当する。すなわち、引用文献1に開示されていない顕著な効果(異質の効果、又は同質の効果であるが際立って優れた効果)を奏する場合には、先行発明とは独立した別個の発明として特許性が認められる。
+当業者は、希土類リン酸塩微粒子を含む光散乱体の光散乱性を、屈折率差のみで説明できないと理解するのが自然である。本件審決が屈折率差理論のみで本願発明の効果を容易に推察できるとしたのは、当業者の通常の理解に反する。
<結論>
本件審決は、(i) 相違点1の容易想到性判断の前提に誤りがあり、(ii) 本願発明の効果に関する判断も当業者の通常の理解に反し、(iii) 効果の予測性・顕著性について実質的に判断を欠いている。これらの誤りは結論に影響を及ぼすことが明らかである。
https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-95832.pdf
※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
本件に関するお問い合わせ先:h_takaishi☆nakapat.gr.jp(☆を@に読み換えてください。)
