東京地判令和6年(ワ)70407【電子タバコ用充填物】<杉浦裁判長>

東京地判令和6年(ワ)70407【電子タバコ用充填物】<杉浦裁判長>

「シート状部材に前記第1方向に沿って切込みが形成され」(構成要件B)が非充足。

・「切込み」の辞書的な意味
・本件明細書において切込みの形成手段としてカッター刃等が例示されている
・切込みの長さ等を制御することで発明の効果(充填物の脱落防止、吸い心地の安定)が得られる
⇒「切込み」とは、刃物でシート状部材の表面を切ることにより形成された、人為的・能動的に切り目が形成された構造ないし状態を意味する。

⇒被告製品のタバコ基体には長手方向に沿って3本の線状の断裂部が観察されるものの、これらはタバコシートに捲縮加工(クリンピング)を施し、これを集束してタバコロッドに成形する過程で、波型形状のタバコシートのリッジや谷に沿って表面が裂けたり割れたりして形成された「裂け目ないし割れ目」である。
⇒非充足

原告は、辞書的な意味や被告の説明会記事などを根拠に、「切込み」は刃物で形成されたものに限られないと主張したが、裁判所は、辞書の意味も「切る」という動作に関連していることや、明細書の記載からも刃物による形成が前提とされていることなどを理由に、原告の主張を退けた。
https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-93589.pdf

 

 

※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
本件に関するお問い合わせ先:h_takaishi☆nakapat.gr.jp(☆を@に読み換えてください。)

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