東京地判令和5年(ワ)70619【船舶の両舷ドラフト差測定装置】<中島裁判長>

東京地判令和5年(ワ)70619【船舶の両舷ドラフト差測定装置】<中島裁判長>

原告は在職中に「船舶のドラフト差測定装置(喫水検査)」に関する発明をした。
⇒会社が出願したが拒絶査定で特許にならず。

第1次・第2次訴訟: 原告が「特許を受ける権利は自分にある」と訴えたが、裁判所は、職務発明と判断した。原告敗訴。

⇒その後、原告が個人で出願し、特許権を取得した。(本件特許)。

第3次訴訟: 原告が会社側を特許侵害で訴えたが、職務発明であり、冒認出願であるとして、原告敗訴。

第4次訴訟: 職務発明の対価請求
⇒会社に利益が生じていないとして原告敗訴。

今回の訴訟(第5次): 原告が「前の裁判で会社が嘘をついたせいで損をした」として提訴。会社も「蒸し返し」であり不当訴訟として反訴。

<本判決(第5次)>
・会社が裁判で嘘をついた事実は認められない。
・特許の維持費用(年金など)は原告が自分の意思で払ったものであり、会社のせいではない。

★「職務発明」と認定した理由
会社は親会社から「喫水検査(ドラフトサーベイ)の改善業務」を受託しており、発明は会社の業務範囲内だった。
原告は会社の経費で部材を購入し、従業員という立場でテストを行っていた。

※被告(会社)の反訴請求について
原告の確認請求などは過去の判決と矛盾する面もあるが、過去の判決は「侵害訴訟の中での理由中の判断」などに過ぎない。
⇒裁判を受ける権利は重要であり、今回の提訴が「著しく相当性を欠く違法行為」とまでは言えない。

https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-93388.pdf

 

 

※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
本件に関するお問い合わせ先:h_takaishi☆nakapat.gr.jp(☆を@に読み換えてください。)

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