令和6年(ネ)10038【自動二輪車のブレーキ制御装置】<本多裁判長>

令和6年(ネ)10038【自動二輪車のブレーキ制御装置】<本多裁判長>

本件明細書の記載が「角速度」で一貫している以上、「角加速度」への誤記の訂正(読み替え)は認められない。
⇒特許請求の範囲に記載された発明(物理的に矛盾する計算式を含む)は、発明の詳細な説明に記載されたものとはいえず、サポート要件違反

(判旨抜粋)
控訴人は、式A「Ghosei=Gken-(Ψ・Rhsen)」に関し、Ψを通常の記号の意味どおりに捉えると、加速度の次元を有するGkenから角速度にセンサー取付け高さを乗じた速度の次元を有する値を減算する式となっており、物理学上意味をなさない式となってしまうから、「Ψ・Rhsen」をその字義どおり、角速度にセンサー取付け高さを乗じる計算であると理解することはできない一方、式Aのうち横G(Gken)の補正項である「Ψ・Rhsen」が、Gkenに重畳されている円周軌跡上の速度変化、換言すれば、周加速度を取り除くための補正項であることは明らかであると主張するが、…物理学上意味をなさないことをもって誤記と認められるわけではなく、式Aについては上記のとおりであるから、控訴人の主張は採用できない。

https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-93712.pdf
 
 
※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
本件に関するお問い合わせ先:h_takaishi☆nakapat.gr.jp(☆を@に読み換えてください。)

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