【論稿/特許】選択肢で表現された発明に対する単一性違反の調査研究と提言(バイオ・ライフサイエンス委員会、パテント誌2025年12月)

【論稿/特許】選択肢で表現された発明に対する単一性違反の調査研究と提言(バイオ・ライフサイエンス委員会、パテント誌2025年12月)

1. 日本特許庁(JPO)の「最初の選択肢」原則
化学やバイオ分野では、化合物や配列を「RはA、B、又はC」「配列番号1〜4のいずれか」といった、選択肢(マーカッシュ形式)で表現することが一般的である。
日本の審査基準では、単一性(特許法37条)を判断する際、原則として「最初に記載された選択肢」を審査対象とする。
最初に記載された選択肢に新規性がないと判断された場合、出願人が真に権利化したい選択肢が後方にあったとしても、その選択肢への補正は「シフト補正(17条の2第4項)」として禁止される。(出願人は追加費用を払って分割出願を余儀なくされる。)

2. 日米欧の制度比較:
日本と欧米では「審査対象の選択」において運用に決定的な差があり、欧米はユーザーフレンドリーである。

3. 単一性違反への対応類型
①新たなSTFの追加: 審査されていない「新たな特別な技術的特徴(STF)」を全選択肢に共通する構成として追加し、全選択肢を一括審査に導く。
②共通構造の主張: 最初の選択肢と他の選択肢が、審査で認定されていない共通の構造(STF)を有することを意見書で立証する。
③包含関係への補正: 最初の選択肢を「必須構成」とし、他の選択肢を「追加の構成」とすることで実質的に審査対象に含める。

https://jpaa-patent.info/patent/viewPdf/4748
 
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※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
本件に関するお問い合わせ先:h_takaishi☆nakapat.gr.jp(☆を@に読み換えてください。)

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