【論稿/不競法】知財事件における証拠保全の実際と理論等(高村隆司、パテント誌2025年6月)
【論稿/不競法】知財事件における証拠保全の実際と理論等(高村隆司、パテント誌2025年6月)
1. 管轄の選択
知財専門部を持つ地裁は認容率が40%程度(東京地裁知財部統計)と低い傾向にあるが、筆者は簡易裁判所への申立てにより認容率100%を達成しており、簡裁の活用を推奨している。
2. 証拠保全の理論と法的性質
証拠保全の本質は「証拠調べの前倒し」である。証拠の隠匿、廃棄、改ざんの恐れ(証拠保全の事由)を疎明する必要があるが、実務上、知財事件では「抽象的な疎明」でも認められる傾向にある。
3.相手方としての防衛策
証拠保全は物理的な強制力を持たないため、提示を拒否することも選択肢となる。
その場合、本案訴訟で「真実擬制(民事訴訟法224条)」のリスクが生じるが、後の証拠調べで提示すれば回避できる可能性もあり、戦術的な検討が必要である。
https://jpaa-patent.info/patent/viewPdf/4666
※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
本件に関するお問い合わせ先:h_takaishi☆nakapat.gr.jp(☆を@に読み換えてください。)
