【不競法/虚偽告知】知財高判令和6年(ネ)10043【Rバッジ】<増田裁判長>

【不競法/虚偽告知】知財高判令和6年(ネ)10043【Rバッジ】<増田裁判長>

⇒虚偽告知に該当しない。

①別件訴訟提起の事実そのものを伝える部分及び再審査の要望を伝える部分は、何ら虚偽の事実を告知するものではない。

②特許権侵害を指摘したとする部分も、侵害の事実を断定的に言及するものではなく、訴訟前の紛争の経緯を伝えるものである。

③「何らの回答がないまま現在に至っている」との記載は厳密には事実と異なるが、文脈上、正当な対価の支払を認める回答をしなかったことを誇張して表現したものと理解でき、この点のみをもって虚偽の事実の告知とは認められない。

④裁判という事柄の性質上、最終的に請求が認められるかは定かではなく、通知書を受け取った者もそのことを了解可能である。

+「第1審被告モビリティは、別件訴訟を提起した際、訴状に収入印紙を貼付しておらず…、第1審原告の新規上場が中止となった後に別件訴訟を取り下げているが…、こうした事情によって、上記内容の本件各通知行為自体が虚偽の事実を告知したことになるわけでもない。」

+不法行為も不成立
虚偽告知該当性について当審と原審で判断が分かれているように、法的評価を伴う微妙な判断が必要であることから、第1審原告が本訴請求に事実的・法律的根拠がないことを知り得たとはいえず、本訴提起が不法行為になるとは認められないと判断した。

※原審・東京地判令和3年(ワ)22564、令和4年(ワ)16085は、「被告らにおいて本件通知行為時までに本件特許が無効となることを具体的に認識し得たことを基礎付ける事情は認められない。…同時点において…無効である旨の主張は一切されておらず…」と判示し、無効で虚偽事実だが、過失なしと判断した。

https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-94076.pdf

 

※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
本件に関するお問い合わせ先:h_takaishi☆nakapat.gr.jp(☆を@に読み換えてください。)

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