大阪地判令和6年(ワ)6010【ネットワークブートシステム】<松阿彌裁判長>
大阪地判令和6年(ワ)6010【ネットワークブートシステム】<松阿彌裁判長>
被告製品は、「読み出しキャッシュ領域に対して書き込み要求信号を受けた際には・・・その領域に対するキャッシュデータを使用しないように制御する(=以後、読み込むことも禁止される)」を充足しない。
(被告製品では、既存データが更新された場合でも、更新前のデータ(既存データ)は世代管理や環境復元等のためにそのまま保存されている。)
※均等論も×(第1要件:非本質的部分)
(判旨抜粋)
「使用しないように制御する」とは、文字どおり、その領域を使用しないことを意味し、当該領域に存するデータは読み込まれることがないことになる。・・・
被告製品では、既存データが更新された場合、既存データがそのまま保存されるとともに、更新後のデータが空きブロックに保存され、以後、マッピングテーブルの値が変更されるから、書き込み要求信号を受けたあとは、更新後のデータが使用されている。しかし、被告製品は、複数の環境を切り替えたり、世代管理をしたりする機能を提供しているところ……、このような機能を実現するためには、更新前のデータを使用していた環境に復元するために、当該データを残しつつ、更新後のデータを使用する構成を備えることを要すると解される。したがって、書き込み要求信号を受けた後に、更新前のデータが残り、かつ、更新後のデータが使用されるときは、更新前のデータが使用されないからといって、当該更新前のデータが、以後、読み込むことも禁止されているとは認められない。
https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-95706.pdf
※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
本件に関するお問い合わせ先:h_takaishi☆nakapat.gr.jp(☆を@に読み換えてください。)
