【著作者人格権】大阪高判令和7年(ネ)1431<森崎裁判長>
【著作者人格権】大阪高判令和7年(ネ)1431<森崎裁判長>
映画脚本の原案(第10稿)を作成した一審原告が、共同脚本家として参加し当該脚本を加筆・修正(第12稿を作成)した一審被告に対し、無断で脚本を改変され同一性保持権を侵害されたとして損害賠償等を求めた。
原審は侵害を一部認めたが、当裁判所は判断を覆し、請求を棄却した。
(判旨要約)
一審原告は、一審被告が脚本家として参加することに同意し、一審被告が約2か月にわたり単独で加筆・修正作業を行う間、異議を述べず調査等に協力していた。
⇒一審原告は、一審被告が自身の創作を加えて脚本を変更すること自体を容認していたと認めるのが相当である。
一審被告が著名な脚本家として名前を表示する以上、創作的な加筆・修正を行うことは当然予想されることであり、一審原告もこれを理解していたといえる。
脚本を「決定稿」とする権限はプロデューサー等の製作者側にあり、一審被告にはないため、製作者側が一審原告の明示的な同意なく決定稿としたことについて、一審被告に法的責任を問うことはできない。
https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-93886.pdf
※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
本件に関するお問い合わせ先:h_takaishi☆nakapat.gr.jp(☆を@に読み換えてください。)
