【論稿/欧州特許】寄与侵害の落とし穴(Vincenzo Jandoli、AIPPI Vol.71
【論稿/欧州特許】寄与侵害の落とし穴(Vincenzo Jandoli、AIPPI Vol.71 No,3)
欧州域外(例:中国)の企業が自国で販売した部品が、後に欧州(例:イタリア)で特許を侵害する完成品に組み込まれた場合に、「寄与侵害」となる可能性がある。
例えば、イタリア法では刑法の共犯概念を基礎とし、他人の特許権侵害に寄与した者に対し、違法性の認識を要件として連帯責任を定める。裁判管轄については、損害発生地であるイタリアの裁判所が管轄権を有し得る。部品の引渡しが域外で行われても、最終仕向地が欧州だと認識していれば、伊中協定やEU判例等に基づき現地で提訴される可能性がある。
間接侵害の成立要件は、提供部品が特許発明の実施に不可欠であり、かつ侵害目的や仕向地を寄与者が知得していることである。特許権者からの警告状送付により侵害を認識した上で供給を続ければ、この要件が満たされる。
また訴訟手続上、直接侵害者である欧州の企業との共同提訴は必須ではなく、域外の部品供給者のみを単独で提訴することも可能である。
結論として、取引が欧州域外で完結していても、特許侵害や最終仕向地を認識していれば、域外企業であっても法的責任を免れない。
https://www.aippi.or.jp/info/view/596
※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
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