知的財産デューデリジェンス ~オープンイノベーションとしてのM&Aにおける必須のプロトコル~
1. M&Aの成功に必要な知的財産デューデリジェンス
近年、企業において、事業戦略や研究開発戦略などの経営戦略として、オープンイノベーションの併用戦略が重視されており、その一態様として例えば大企業によるスタートアップ企業に対するM&Aなどが活発に実施されています。このようなM&Aにおいては、自企業の今後の事業や研究開発のために、相手方企業の現有の事業や資産が、自企業の現有の事業や資産とシナジー効果を発揮することが見込まれることが肝要です。
そして、このような企業の資産は無形資産としての知的財産(権)を含むところ、例えば米国企業では企業価値に占める無形資産割合が過半を超えるとされる(知財・無形資産ガバナンスガイドライン13頁)ように、近年、企業価値に占める知的財産(権)の割合は、益々高くなっています。また、そもそも、企業において、知的財産(権)は、活用により事業に貢献することが期待されるものです。
そうすると、企業において、M&Aの成功のためには、その企画・実行の各段階で、IPランドスケープ分析や特許ポートフォリオ分析などとともに、知的財産デューデリジェンスにより、相手方企業の知的財産(権)を、自企業の事業や研究開発さらには知的財産(権)との関係において、的確に把握・評価することが必要になり、さらには自企業の知的財産(権)と相手方企業の事業や研究開発との関係を的確に把握・評価することも必要になります。
2. 知的財産デューデリジェンスの難しさ
もっとも、知的財産(権)は、発明(特許権)、意匠(意匠権)、著作物(著作権)、営業秘密、商標(商標権)など多種多様であるとともに、その各権利の有効性や保護範囲ひいては事業や研究開発との関係も必ずしも明確ではありません。そのため、M&Aの成功に必要な上記把握・評価も、このような知的財産(権)に関する相応の実務的な知識や経験がないと、容易ではありません。
また、このような知識や経験に基づく取捨選択と集中の勘所がないと、個別具体的なM&A案件において、当該企業の目的達成に必要な範囲で、上記把握・評価を迅速かつ効率的に行うことも、容易ではありません。
3. クライアント企業を迅速かつ的確に支援
このようなM&Aにおける知的財産デューデリジェンスについて、当事務所においては、個別具体的な案件に応じて、知的財産(権)に係る国内外の最前線の実務に関する専門的かつ豊富な知識と経験を有する弁護士と弁理士とがそれぞれの強みを生かしてチームとして一体的に協働することにより、クライアント企業を迅速かつ的確に支援させて頂いております。


