【特許】本件発明の課題と進歩性
本願発明と主引用例との「課題」が相違していると、
⇒組み合わせる“動機付け”が否定され、進歩性が認められ易い。
…
*主引用例に本件発明の課題について示唆無し⇒動機付けなし
平成27年(行ケ)10059「農産物の選別装置」事件<高部>
『引用発明2は…滞留仕分物品を検知したときに,投入を停止させられた仕分物品は,仕分コンベアの最上流端に戻されると解される。しかし,…引用発明1においてリターン手段8(リターンコンベア81,第2プールコンベア82)へ受皿が流れる態様は,本件発明1における「オーバーフロー」には該当せず,引用例1には,本件発明1の「オーバーフロー」の課題についての記載も示唆もないことから,引用発明1に引用発明2を適用する動機付けがないというべきである。』
(まとめ/TIP)
★当初明細書に記載する本願発明の「課題」は、進歩性、サポート要件などを考慮して、“公知の課題”を書くだけではなく、工夫をする。
★進歩性欠如を主張するためには、本件発明と課題が共通するものを主引用発明とする。
⇒主・副引用発明の入れ替えを、常に考える!!
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※本稿の内容は,一般的な情報を提供するものであり,法律上の助言を含みません。
執筆:弁護士・弁理士 高石秀樹(第二東京弁護士会)
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