佐々木康匡弁理士が執筆した記事「抗体医薬及び食品用途発明における近年の審査傾向とその国際比較」がパテント誌に掲載されました。

タイトル: 抗体医薬及び食品用途発明における近年の審査傾向とその国際比較
著者等: 佐々木康匡 弁理士
雑誌名: パテント 第73巻第6号
出版社: 日本弁理士会
発行日: 2020年6月
概要: 抗体医薬発明は、配列を特定することなく特許となることがあるが、実際にはどの程度の割合で配列を特定することなく登録に至っているのだろうか?近年登録された400件を対象として調査・分析したところ、配列限定なく登録に至った特許は抗体医薬特許全体の約3割であり、抗体機能、競合抗体、抗原を特定して登録に至った特許も全体の約1割であった。これらの特許のファミリーを用いて配列限定の有無に関する国際的な傾向を調べたところ、配列限定なしに登録される可能性は、日本≒欧州>米国の傾向にあることが判った。逆に、審査過程で配列限定が求められたケースを調査し、配列限定なく登録に至ったケースと比較したところ、立体的な構造のエピトープが抗体のエピトープとして含まれ得る場合や抗体機能が複雑な場合に配列限定が求められていることが判った。詳細については、下記を参照されたい。
https://system.jpaa.or.jp/patent/viewPdf/3567